お楽しみはパジャマパーティーで

読書の備忘、アニメの感想などを書いています

 

関係ない話から入るが、最近「田村ゆかりのいたずら黒うさぎ」ってラジオ番組を聴いている。田村ゆかりが演じてるだけでアニメのキャラが頼もしくなる、そういう存在感のある人だが、ラジオは素の声でやっていて、一度それをヘッドフォンで聴いたときに好きになった。なんか田村ゆかりの発音の仕方が好きなんだな。たぶん k の子音の発音 (たまにフランス語の r みたいになってる)。でね、それが若尾文子のそれに似てるということに気付いた、ということが書きたかっただけ。

 

 

さて、またまた星海社新書です。

天元突破グレンラガン』のスタッフが再結集したことで話題となった『キルラキル』。トリガーはその『キルラキル』を作ったアニメーション制作会社。

『キルラキル』は見ていないのだけど、『グレンラガン』は見ました。アニキかっこよかったよな。そのアニキの最期に泣いた第八話「あばよ、ダチ公」。その第八話で著者が制作進行として、今のトリガーのメインスタッフと仕事をしたということで、トリガー設立があの第八話の縁とはなかなかニクい話。

 

内容はアニメの制作進行という悪評高い仕事を疑似体験するというもの。著者はそんな制作進行のキツさを否定しませんが、「アニメを仕事に」と言っているように、その魅力ややりがいを主張しています。

その疑似就職体験をポップな誌面で親しみやすく構成しています。著者の教育方法や実践的なアドバイスにも言及していて、読者ターゲットは本当にアニメ業界に入りたい人という感じです。

ただし、製作委員会方式によって、必ずしもアニメ制作会社だけがアニメに関わる仕事ではないことにも触れています。

 

ところどころの工程で、QRコードでリンクが張ってあり、ユーチューブで参考動画を見ることができます。


『リトルウィッチアカデミア』制作工程紹介【シナリオ〜撮影】 - YouTube

 

女性のキャリアについても目配りがあり、実践的なアドバイスをしています。女性は30手前に出産の可能性が高いので、26才までに制作デスク、28才までに制作プロデューサー、という責任職を目指すようにすれば、産休後の職場復帰がしやすくなるとのことです。

 

具体的な金の話があって、30分アニメ一本が1200~1800万円くらいの制作費。制作進行の給料の手取りが11~16万円らしいです。