『実験でわかるインターネット』 ―さすがのジュニア新書
前エントリにつづき、ネットワーク関連の平易な入門書。
ユニークなのは、基本的な解説の後に、windowsのコマンドプロンプトを使って、できる限り通信の仕組みを剥き出しで可視化する演習が用意されているという、「実験でわかる」形式をとっていることです。
OSI基本参照モデルという、ネットワークの仕組みを7層に分けたフレームワークのうち、データリンク層(第2層)、ネットワーク層(第3層)、トランスポート層(第4層)を主に取り上げて、コマンドプロンプトから様々な反応を体験するという趣向です。最後にアプリケーション層(第7層)の応用としてブラウザやメールソフトを使わず、Teratermというソフトを使ってコマンドプロンプトから直接webサイトやメールサーバーにアクセスするという実験があります。
第2~4層については以下のようなコマンドとキーワードを関連付けて習います。
(第2層)
ipconfig all/: MACアドレス
(第3層)
ipconfig: IPアドレス
arp -a: アドレス解決
(第4層)
netstat -n: 通信時のポート番号の確認
nslookup: DNSサーバーへアクセスし、ドメイン名を入力しIPアドレスを教えてもらう(名前解決)
(第7層)
telnet: ブラウザやメールソフトを使わずに、直接ポート番号を指定してサーバーのアプリケーションへアクセス